タティング
糸を巻いた専用のシャトルで
小さな結び目を作りながら模様を作っていく
タティングレース
一つ一つ結び目を作っていくので
タティングレースに向く糸、向かない糸があります
繊細な作品をより素敵に仕上げていただくために
オススメの糸をまとめました
タティングレースとは
諸説ありますが、ヨーロッパでは16世紀に存在したレース編みの技法であり、貴族の教養として習うものだったそうです。日本には明治以降に伝えられ、絹穴糸で編まれていたようです。
時代に思いを馳せながら、編んでいくのも楽しいかもしれませんね。
どうやって作るのかというと
シャトルに糸を巻きます
タティングレースには専用の道具として「タティングシャトル」が必要です。
角(ツノ)があるタイプ、角がないタイプ、先がかぎ針になったタイプといろいろな形がありますが、角があるタイプが主に使われています。
タティングレースに必要な道具類、シャトルの糸の巻き方を動画にしています。
【必要な道具】
【シャトルの糸の結び方】
【シャトルの糸の巻き方】
ダブルステッチ
タティングレースで基本となる編み方が「ダブルステッチ」です。表目と裏目の1セットで1目と数えます。
ダブルステッチで気をつけるべき点は、「芯となる糸」、「結び目となる糸」の2種類があるということです。初めての方は2本の糸の色を変えて、芯になっているか、結び目になっているか、色で見やすく練習することをオススメしています。
下の図では、青色が「芯となる糸」で、グレーが「結び目となる糸」です。
青色の上にグレーの糸が巻きついて結び目ができているだけなので、結び目は動かすことができます。
基本の持ち方とダブルステッチの作り方を動画にしています。
【基本の持ち方】
【ダブルステッチの作り方】
リングの作り方
タティングレースの丸い曲線を作っているのが「リング」です。基本的にはダブルステッチで作っているのですが、糸の持ち方に特徴があります。
2本の糸でダブルステッチができるようになったら、チャレンジしてみましょう。始めのうちは、一目作るごとに、結び目が動くかどうかを確認するのがポイントです。
【リングの作り方】
ピコットの作り方
タティングレースの飾りとして大切な「ピコット」。
ピコットの大きさは自由に変えることができますが、ピコットは飾りだけでなく、ピコットにつなげていくことで大きなモチーフを作ることができます。
ピコットの作り方を動画にしています。
【ピコットの作り方】
【ピコットゲージの使い方】
ピコットのつなぎ方
モチーフを作るにはピコットにつなげていく技法が必要となってきます。ピコットにつなげていく技法として「ピコットつなぎ」と「シャトルつなぎ」があります。
「ピコットつなぎ」はリングとリングとつなげる時に使います。ピコットつなぎの特徴として、結び目が動きます。
「シャトルつなぎ」はリングとチェインをつなげる時に使います。シャトルつなぎの特徴として、結び目が動かなくなるので、チェインの長さを固定するときに使われます。
ピコットつなぎとシャトルつなぎを動画にしています。
【ピコットつなぎ】
【シャトルつなぎ】
その他の技法
タティングレースで大きなモチーフを作るときには、表と裏を返しながら作っていきます。これを「リバースワーク」と言います。リバースワークをすることで、ねじれのない美しいタティングレースに仕上がります。
【リバースワーク】
【糸の始末の仕方】
タティングレースに向いている糸
タティングレースに向いている糸として、ヨリがしっかりとしていて、糸の表面がつるつるとしているものがオススメです。
ヨリがしっかりしていると、一つ一つの結び目がしっかりと締ります。ヨリの甘い糸だと結び目がふわふわとしてしまい、目の大きさがそろわず綺麗に仕上げることができません。
タティングレースは芯となる糸の上に結び目を作って、その結び目を動かすという特徴があります。そのため、糸の表面がつるつるしている方が結び目が動きやすく、作りやすい糸となります。
絹穴糸、STA2300、STA2340
絹穴糸、STA2300、STA2340はシルク100%で、糸の表面がつるつるしており、ヨリもしっかりしています。また、適度の太さがあるので、力を入れても切れることはなく、結び目も見やすく、また糸締りも良いので編みやすく、これからタティングを始めようと思われる初心者の方にオススメしている糸です。
シルク100%ということで、絹糸の美しい光沢で上品な作品に仕上がります。糸の太さは綿レース糸の50~60番手相当の太さになります。
【絹穴糸】
シルク100%/No.6/20m/全121色
色数が豊富なので、お好みの色が見つかります。
【STA2300】
シルク100%/No.6/10m/全26色
ビビットカラーとニュアンスカラーを揃えた全26色です。
【STA2340】
シルク100%/No.6/10m/全10色
一つの色が約12cm間隔で変わるので、1本で多彩な作品に仕上がります。
銀の糸
純銀を加工して作られた銀の糸は、銀線細工のような繊細さを表現することができます。
ラメ糸の中でもタティングレースを編みやすい糸ですが、細い糸なので、力加減が必要です。ある程度、タティングレースのモチーフ編みができるようになった方にオススメしている糸です。
多くのタティングレース作家からは、とても編みやすいラメ糸、純銀の光沢が美しいと良い評価を頂いております。
【銀の糸】
ポリエステル100%
#50/100m
#30/50m
太さが2種類あります。画像の左側が#50、右側が#30で同じモチーフを編んだものになります。
タティングレースでつくるアクセサリー
タティングレースの基本ができるようになったら、アクセサリー作りをして形あるものにしてみましょう。
初心者にも作りやすいように、ステップアップできるレシピをご用意しています。
デザイン:相﨑美帆
Step1 葉っぱピアス
「ダブルステッチ」と「リング」ができるようになったらチャレンジしてみたいアクセサリーです。大きさの違うリングが葉っぱのように見えるピアスです。
作り方はこちらからご覧いただけます。
作り方動画もございます。
こちらは相﨑先生が普段のスピードで作られている様子をご覧いただくため、手の動きは早めに感じられるかもしれません。基本動画でダブルステッチ、リングを作ることができるようになってからご覧いただくことをおすすめ致します。
Step2 お花ピアス
Step1に加えて「ピコット」、「ピコットつなぎ」ができるようになったらチャレンジしたい、モチーフで作るアクセサリーです。同じモチーフを2個作り、それらを重ねて組み合わせることで複雑に見えるモチーフですが、タティングの技法としては簡単なレシピになっています。
作り方はこちらからご覧いただけます。
作り方動画もございます。
こちらは相﨑先生が普段のスピードで作られている様子をご覧いただくため、手の動きは早めに感じられるかもしれません。基本動画でダブルステッチ、リング、ピコットつなぎができるようになってからご覧いただくことをおすすめ致します。
Step3 ブレスレット
Step1と2に加えて「リバースワーク」、「シャトルつなぎ」ができるようになったらチャレンジしたい、ブレスレットです。短く作ってピアスにしたり、長く作ってネックレスにしたり、アレンジすることもできます。
作り方はこちらからご覧いただけます。
作り方動画もございます。
こちらは相﨑先生が普段のスピードで作られている様子をご覧いただくため、手の動きは早めに感じられるかもしれません。基本動画でダブルステッチ、リング、シャトルつなぎができるようになってからご覧いただくことをおすすめ致します。
糸屋さん
それぞれの糸はフジックスのオンラインショップ「糸屋さん」からご購入いただけます。
「絹穴糸」
「STA2300」
「STA2340」
「銀の糸」