トップページ > 知る・楽しむ > フジックス探偵団 > 工場見学

フジックス探偵団

工場見学

研究開発/品質管理


■研究開発について

 

 

 

  

フジックスの研究開発担当部門では、長年培った縫い糸の設計に関するノウハウを生かして、お客様のニーズに対応するための商品開発を行っています。

 

また、これまでにないような高機能縫い糸をお客様に提供するために、最新の技術を取り入れた基礎研究にも力を入れています。

 

例えば、汗や尿などの悪臭のもととなるアンモニアを化学的に消臭できる「ムッシュ」という消臭ミシン糸を開発しました。この消臭機能は洗濯することで繰り返し効果を発揮できることも特徴となっています。

 

その他、フジックスでは環境汚染対策にも力を入れており、脱石油素材やリサイクル素材の活用、生産における少エネルギー化など様々な角度から、限られた資源を守るべく環境に配慮した商品開発を行っています。

例えば、堆肥中で分解されることが確認できた「バイオスパン」という環境配慮型ミシン糸を開発し、製品化しました。

 

今後も、お客様の要望に応えられるような縫い糸はもちろん、最先端の縫い糸の開発にも取り組んでいきます。

 

■品質管理について

フジックスの品質管理担当部門では、品質検査、抜き取り検査等通常業務の他、各工程内で発生した不良品について、その状態や計測データをもとに原因を調査し、その原因に基づいた対策をフィードバックすることで、不良品の再発生を防いでいます。また、各工程での抜き取り検査、過去の不適合品の分析などに基づいて、客観的な視点から不良品が発生しやすい工程の根本的な改善を図ることで、不良品の発生を未然に予防するのも大切な仕事の一つです。

その他、お客様からのクレームが発生した場合でも、同様に原因を調べ、その対策を各工程にフィードバックすることで、再発防止に努めています。

 

品質管理担当部門はフジックスグループ内の全生産部門にあり、例えば日本で実施された改善は海外の生産部門にも速やかに周知されるようになっており、フジックスグループ全体で情報を共有しています。

品質管理担当部門は、フジックスの生産部門にとってかけがえのない部門となっています。

 

■糸の気持ちになって

「縫い糸」と言っても素材も機能も様々で、お客様の要望の数だけ種類があるといっても過言ではありません。

 

たとえば、工業用縫い糸では、速く、作業性よく、美しく仕立てられる糸や高付加価値の糸が望まれます。家庭用縫い糸では、美しく仕立てられることはもちろんですが、ステッチや飾り縫い等でオリジナリティを出すなど、縫うこと自体の楽しみを味わっていただけるような糸も望まれます。


研究開発の担当者はどのような糸があればお客さまに喜んでいただけるだろうかと、お客様のことを思いながら「あーでもない、こーでもない」と日々、糸と会話をし、新しい糸の開発に取り組んでいます。

 

お客様から「フジックスの糸でないとダメだ」とか「フジックスの糸だと仕上がりがきれいだ」「フジックスの糸だから作業性があがる」と言ってもらえるとうれしいものです。糸もお客様からそんなことを言ってもらえると、うれしいだろうなぁといつの間にか、糸の気持ちになっていることもありますね。

 

■海外での苦労話

現在では、フジックス品質を全世界に提供するための品質管理体制を構築することが出来ましたが、海外工場を立ち上げた当初は文化や言葉の違いが壁となりいろいろと苦労もありました。


例えば、機械の掃除を頼んだ時に「きれいな布で機械を拭いて、綺麗にして欲しい」と言ったつもりが、単に「布で機械を拭く」とだけ伝わってしまったために、油やほこりで汚れた雑巾で機械を拭いている姿を見て、唖然としてしまいました。

 

逆に通訳を介さず日本人のつたない外国語で生産の指示をしたところ、どうやらまったく意味が違っていたにもかかわらず、現地のスタッフは意図をきちんと理解し、正しく生産されました。あとでそのエピソード(指示が間違っていたこと)を聞いて頭が下がる思いで一杯でした。


ただ、こちらから一方的に伝えるのではなく、環境や文化の違いも考慮して、相手がちゃんと理解しやすいように伝えるということはとても難しいことです。

しかし、フジックスグループ内で同じ品質のものを生産し、お客様へ良いものを届けるためにも、すべての情報を共有し、文化や言葉の壁を乗り越えなければなりません。