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フジックス探偵団

工場見学

仕上工程


■仕上工程について

仕上工程では、各商品の仕様にあったボビンに糸を巻き、商品や色番号の区別が容易にできるようにラベルを貼り、保管中に汚れないように包装を行って製品の最終形態へと仕上げます。

また、製造の最終工程であるため、最終の検品を行う重要な工程でもあります。不良や包装の不備を見分けるために、よく見えるように作業場の光量を上げたり、製造ライン上に鏡を設置することにより製品の裏側からも見えるようにするなど、多彩な工夫を取り入れ、良品のみをお客様の手元にお届けするため、慎重に検品を行っています。

フジックスでは巻きの状態についても、縫い糸の品質を決める重要な要素ととらえています。そのため、巻き作業では条件を細かく設定・管理しているのはもちろん、水分の影響を受けやすい素材については湿度管理した作業所内で作業をしています。

 

■機械は淋しがり屋

仕上工程で使用している機械は、とても細かい調整を必要とするため、日によって若干調子が変わります。
また、機械ごとに癖があったりして、とても人間的に感じられます。
たとえば、いつも優等生の機械であっても、担当者が出張などで現場を離れると、たちまち気分を害したのか、調子を崩してしまうなどということが、不思議とあるからです。

 

そのため、人と同じように毎日機械と向き合い、いつも気にかけてあげることが重要なのです。機械でも車でも、愛情を持って接したり、声をかけたりすると機嫌よく動いてくれるものです。その結果として、機械の調子が良いと、良い製品づくり、作業時間の短縮等につながります。

 

ただ、機械に話しかけている姿は、はたから見ると少し違和感のある光景かもしれませんね。

 

■セル生産方式

仕上工程では、コンピューター制御による製品巻き機の導入にともない一部仕上工程においてセル生産方式を採用しました。

 

セル生産方式とは通称「一人屋台生産方式」と呼ばれていて、以下の3つの作業を一人の担当者が行うことです。

①製品巻き機の条件のセッティング
②製品巻き作業中の状態確認
③検品及びラベルの貼り付け


これまでは3つそれぞれの作業ごとにチームが編成されており、前の作業、次の作業の状況についてはお互い無関心で、積極的に助け合うことも少なかったかもしれません。しかし、このセル生産方式の採用により、一人ひとりがものづくりの全体的な流れに関わることで、視野が広がりました。

 

■お客さまのことを考えて

その結果、他工程の作業状況についても気をかけるようになり、お互いが助け合うようになりました。また、自分の作った製品がお客様の手元に届くという認識が高まり、ものづくりのプロとして、日々お客様のことを考えながら作業を行い、良品のみをお客様にお届けするという意識がこれまで以上に強くなりました。

 

 

■レーザー加工機

仕上工程ではレーザー加工機の導入により、大小さまざまな木製ボビンにロゴや文字の刻印をすることで、オリジナルの木製ボビンに巻いた糸をお客様に提供することが可能になりました。また、店頭でフジックス製品を並べる陳列ケースの刻印もこのレーザー加工機を使用しています。

 

その他、レーザー加工機を使用してさまざまな試みを行っています。

たとえば、フジックスの研究開発担当者の依頼により、試験機の部品を作成しました。

 

今後は、縫い糸に関わるすべてのものにレーザー加工機を有効活用できないか、お客様に新しいご提案をできないか、営業部とともに日々検討しています